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コスパ最強外壁用塗料!?水谷ペイント ナノウォール15の耐用年数と特徴
ナノウォール15とは
代表の島田です。
外壁用塗料徹底解説シリーズ第7弾、今回は水谷ペイントのナノウォール15をご紹介します。
ナノウォール15は島田塗装工業所の人気コンテンツである外壁塗料比較のページで島田のおすすめランクで最高ランクの「S」の評価を受けている塗料です。
そんな水谷ペイントのナノウォール15とはどういう特徴の持った塗料なのか、同じく水谷ペイントのナノコンポジットと名前が似ているけど、どんな違いがあるのか、どのような人におすすめの塗料なのか、一級塗装技能士が徹底的に解説します。

基本情報
・コンクリート、モルタル素地(新規、改修) ・各種複層仕上塗材(リシン、スタッコー、吹付タイル等) ・ALCパネル ・窯業系サイディングボード(難付着性サイディングも適用下塗り材を塗布することで可能) ・金属サイディング ・押出成形セメント板 ・各種旧塗膜 |
シリコン(ラジカル制御) | ・16kg/4kg ・水性 ・艶有り、3分艶 ・ローラー塗り、刷毛塗り、スプレー塗り |
15年(メーカー公表期待耐用年数) |
ナノテクシリーズについて
ナノウォール15の解説の前に水谷ペイントのナノテクシリーズというものをご紹介しておきます。
ナノテクシリーズとは一般戸建て住宅の外壁、屋根用塗料のスタンダードラインのシリーズであり、名前の末尾についている数字がメーカーの公表する期待耐用年数になります。
例えば今回ご紹介するナノウォール15では「ウォール」=壁用塗料であることを指し、15が期待耐用年数ですので、壁用の期待耐用年数15年の塗料ということになります。
ラインナップには10、15、20があり、それぞれ壁用のウォール、屋根用のルーフがあり、計6種の塗料がシリーズとして存在します。
塗料の名前は一般消費者にとってはわかりにくいものが多い中、誰でも塗料の用途とグレードがわかりやすい名前になっているのは好感が持てますね。

ナノウォール15の特徴
特徴① 高いコストパフォーマンス
水谷ペイントのナノウォール15の最大の魅力、それは高いコストパフォーマンスにあります。
現在、日本の戸建て外壁塗装においては期待耐用年数15年前後の水性ラジカル制御型シリコン樹脂塗料というジャンルが最も多くの人に選ばれているジャンルになります。
選ばれている理由としては期待耐用年数と価格のバランスに優れるコストパフォーマンスの高さにあります。
今回紹介しているナノウォール15はまさにこのジャンルの塗料であり、このジャンルには現在日本で最も選ばれている外壁用塗料である日本ペイントのパーフェクトトップSiやSK化研のプレミアムシリコン等、強力なライバルがたくさんあり、熾烈な価格競争が繰り広げられています。
このジャンルを制するには必ず価格面で優位に立てないと制することは難しいと言われています。水谷ペイントというメーカーは老舗ではあるものの、日本ペイントやSK化研といった最大手のメーカーと比較すると規模の小さな会社ですが、ナノウォール15についてはこのジャンルにガチンコで挑んでいます。
このジャンルの塗料はいずれの塗料においてもコストパフォーマンスが高い傾向にありますが、ナノウォール15は特にコストパフォーマンスの高さが光ります。
塗料は私たち塗装施工店が購入する場合、一部のメーカー直販のメーカーを除き、販売代理店より購入します。販売代理店でも定価というものは存在せず、施工店との取引実績や取引年数などで施工店ごとに同じ塗料でも価格が異なります。
こういった事情から数千円、数百円単位での価格の違いは比較はできませんが、弊社の購入価格においては同ジャンルでナノウォール15が最も安価です。

特徴② ナノテクノロジー
ナノテクノロジーとは塗料の主原料である樹脂の大きさをナノ単位(10億分の1ミリメートル)まで微細化することにより、樹脂の性能を限界まで引き出すことに成功した技術です。
具体的には樹脂が微細化されたことにより架橋が非常に緻密になり、強固な塗料膜が形成できます。(理由については説明すると非常に難しく長くなりますので割愛します)
他には汚れがつきにくくなる効果もあります。
ナノテクノロジーは同じく水谷ペイントのナノコンポジットWに代表されるナノコンポジットシリーズが有名です。こちらも緻密な樹脂と無機物との組み合わせで低汚染性と高耐候性を両立した塗料です。
ナノテクノロジーは塗料にとっての最も大切な性能を飛躍的に向上させる技術なのです。

特徴③ レオロジー制御
レオロジー制御とは塗料の粘度調整を緻密に制御することによって、被塗物のエッジとなる部分の膜厚まで均一に塗布することが可能になる技術です。
現在の日本においては外壁塗装はほとんどがローラーや刷毛で塗っていきます。このような塗装方法においては被塗物(塗る面)の凹凸の尖った部分などはどうしても膜厚が薄くなってしまっていました。
今回、このナノテクシリーズが取り入れたレオロジー制御技術はこういった細かな塗料の弱点を潰す非常に有益な技術であると言えます。

ナノウォール15での施工事例
ナノウォール15こんな方にオススメ
-
コストパフォーマンスを求める方
-
塗料に特にこだわりがない方

ナノウォール15はこんな方にはオススメできません
-
少し高くても高耐久を求める方
-
艶のない仕上がりを希望の方

まとめ
今回は水谷ペイントのナノウォール15を取り上げましたがいかがだったでしょうか。ズバリ、ナノウォール15を一言でまとめるのであれば「コストパフォーマンス抜群の万能塗料」となります。
こんな方にはおすすめの項目にも書きましたが、外壁がとにかく綺麗にしたいけど塗料に特にこだわりがないという方はナノウォール15にしておけば不満が出ることはないでしょう。
逆に少しでも汚れの付きにくさや、艶消しにしたい等のこだわりがある方は別の塗料を選んだ方がいいと思います。
ナノウォール15はいわゆるスタンダードラインの塗料であり、塗料に備わる基本的な機能が全て平均点であり、何か尖った特徴の少ない塗料です。
もし何かこだわりがあるようでしたら塗装店にその旨を伝えると別の塗料での提案があるかもしれません。
この記事は外壁用塗料徹底解説シリーズの第7弾です。過去のバックナンバーは↓にまとめてありますので、興味があればお読みください。
また塗装についてのご相談がありましたらお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。
外壁用塗料徹底解説シリーズ バックナンバー
- 第6弾 アステックペイント 超低汚染リファイン艶消1000MS-IR
- 第5弾 エスケー化研 エスケープレミアムシリコン
- 第4弾 アステックペイント フッ素REVO1000-IR
- 第3弾 アステックペイント 超低汚染リファイン1000Si-IR
- 第2弾 日本ペイント パーフェクトトップSi
- 第1弾 水谷ペイント ナノコンポジットW
この記事はナノテクシリーズのPDFカタログから画像を引用しています。また一部の画像はAIによる生成画像です。
この記事を書いた人
有限会社島田塗装工業所 代表取締役
公益社団法人神奈川県塗装協会 理事
22歳で塗装業界に入り業界19年目。自称塗料マニア、塗装は技術だけでなく知識も同じくらい重要という信念を掲げ、後進の指導にあたる。
一級塗装技能士であり現在は神奈川県塗装技能訓練校で講師としても活動している。
主な資格、受賞歴
一級塗装技能士、職業訓練指導員、神奈川県優秀技能者、公益社団法人神奈川県塗装協会公認指導員
